「福祉美容アネモネ」のホームページをご訪問いただき、誠にありがとうございます。
私は「福祉美容アネモネ」を運営しております、合同会社ライフバリュークリエイツ 代表の鬼塚直と申します。
ごあいさつを兼ねまして、「福祉美容アネモネ」の誕生について、お話をさせていただこうと思います。
私は、2015年7月、最愛の祖母を病気で亡くしました。
当時35歳の私にとって、親族とのお別れはこの時が初めてでした。祖母は亡くなるまで何度か入退院を繰り返し、しばらく入院が続いてからのお別れとなったのです。
祖母が入院している間、願うことは、ただただ「1日でも長く生きてほしい」、それだけでした。
しかしながら、その後になって思い起こしてみると、髪が伸びていて、いつもきれいにしていた祖母とは全く違っていたことに気が付いたのです。祖母もきっと気づいて欲しかっただろうと思います。
私が小さい頃から、祖母はいつも私の母と一緒に1〜2ヶ月に1回は美容室に行き、その度にお留守番を頼まれていたのを思い出しました。
長く生きて欲しいと願うばかりで、身の回りの普通のことに気づいてあげられなかったのです。何もやってあげられなかったのです。でもこれが、家族にとっては現実なのかもしれません。
きっと、祖母は美容室に行きたかっただろうと思います。でも、なぜその時に気づいてあげられなかったのだろう、と悔いに思えて仕方ありませんでした。
その時に気づいてあげることができたのならば、きっと祖母の髪を切ってあげることもできただろうと思います。
今、怪我や病気、入院、要介護、妊娠等により外出が困難で、髪を切ることができない方々がたくさんいらっしゃいます。
そのような方々が、少しでも安心して美容室と同等の施術を受けられることを願い、2017年6月に「訪問・出張美容アネモネ」を発足させました。
その後2017年10月に、当店スタッフが、NPO法人日本理美容福祉協会の「福祉理美容師」認定を受けました。2018年10月には、熊本の介護・福祉・医療にこれまで以上に貢献することを決意し、「福祉美容アネモネ」と改名しました。
「アネモネ」という名前は、当時小学2年生の私の娘が、祖母が花が好きだったことを知ってか知らずか、つけてくれた名前なのです。
最近、私の母が妻に「あの時は、どうすればいいか分からなかった…」と、言ったそうです。
「困っている人、必要としている人に、一人でも多くの人に知ってもらいたい、より身近なサービスにしたい。」
それが私達の想いです。
2019年8月
合同会社ライフバリュークリエイツ
代表 鬼塚 直